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道頓堀500報告書
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5. 道頓堀のまちづくりの課題

道頓堀500の意見交換会の出席者の意見内容から、道頓堀のまちづくりの課題について下記の通り整理した。

①賃料の高止まりが問題、新進気鋭の店舗が入りづらい
  • 道頓堀は大阪市内の各地域と比べて地価が高くなってきており、一定の資本をもった企業ではないと参入しづらい。若くて新しいことをやろうとする人が店を出そうと思っても難しい状況がある。いまはウラなんばなど地価が安い場所で出店が増えてきている。

賃料の高止まりが問題、新進気鋭の店舗が入りづらい

②インバウンド対応の店舗増加
  • 外国人が多いからと外国人向けのドラッグストアや免税店等にばかりテナントを貸してしまうと街の魅力がなくなってしまう。
  • いつまでインバウンドが続くか分からない。インバウンドを相手にしている店舗は道頓堀に根の生えたところではない。インバウンドがダメになった時に空き店舗だらけになり兼ねない。
  • 最近は観光目的ではない外国人向け店舗も増えてきている。

インバウンド対応の店舗増加

③道頓堀の広告看板に対する期待の低下、独特な造形物の維持に対する危惧
  • 以前より広告看板を出す企業が減っている。
  • 映画館がたくさんあったときには広告看板も賑わっていた。内容も映画に関するものも多かった。
  • 道頓堀の景観を象徴する独特な造形物であるが、若い日本人は敢えて造形物を見ることを目的として道頓堀に行くということはない。
  • 造形物の安全管理に対する個店の対策が行き届いていない。
④演芸の魅力を共有したり、発信できていない
  • ライブの面白さは、見た人間にしかわからない。ライブを商店街の人が肌で感じる必要がある。自分の言葉や体験としてライブの面白さを伝えられるようになれば、お客さんもよかったと感じるだろうし、まちの関係者同士でも共有ができる。商店街に関わる人がお客さんにライブの面白さを伝えるようになれば、まちの雰囲気が変わってくるのではないか。
  • 道頓堀川でイベントを実施することのデメリットは事前告知が十分でなく、通りすがりの人を当てにするしかないこと。人気映画のPRなど人が集まりすぎる場合は、事前告知が止められる。
⑤まちの環境の維持・新たな活動の創出に向けて、収入源の見直しが必要
  • 以前は道路が商店街の資産であったから、いろいろ事業を行なう際にも行政には目をつぶってもらっていたが、道路の修理費を行政に出してもらったところ、権限を取り上げられている。広告収入をあげていくこともイベントの実施も許可がおりなくなった。
  • 市が所有している街路灯については、コントロールできない。
  • 商店会にほとんどお金がないのは収入源がないことと、自転車対策・警備などに費用がかかっていることが要因である。
⑥道頓堀でしか味わえない特別感の減少・喪失
  • 道頓堀に「とびっきり」のものがなくなってきている。
  • かつて道頓堀で食事をすることがステータスである時代があった。
  • 何か目的があったうえで帰りに寄って食べようということになるが、現在は目玉がない。地元の人がわざわざ道頓堀に来て食べるものがない。
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