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道頓堀500報告書
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道頓堀500報告書

6. 道頓堀が目指す姿

道頓堀

道頓堀は、角座、浪花座、中座、朝日座、弁天座という5つの芝居小屋があり、長年劇場街として上方芸能の中核を担ってきました。大正から昭和にかけてはカフェやダンスホールができてジャズのメッカとなり、道頓堀川には「グリコ」の巨大ネオン看板をはじめとしたネオンが並び、通りにはカニが大きな脚を動かす「かに道楽」の個性ある看板を独自の景観をつくり、唯一無二の存在であり続けてきました。

道頓堀でなぜダイブするのか、ハロウィンで仮装した人たちがなぜ道頓堀に集まるのか。誰かが呼び掛けているわけではなく、自然と道頓堀には人が集まってきます。その背景は、道頓堀が持つ個性的な景観に加え、音楽、演劇など、いつ来ても新しい発見が得られるライブ・エンターテインメント性があり、東京や京都など他の地域とは違った個性が、人々の高揚感を生んでいるのはないでしょうか。

大正8年に描かれた未来の道頓堀

約100年前に大正90年(西暦2000年ごろ)をイメージして描かれた道頓堀の未来図には、水泳場の塔や無線電気で動かす空中電船、香水噴水など、最先端のものを取り入れながら、道頓堀は昔と変わらず名所となっている様子が想像されています。当時からそのような先鋭的なまちがつくられる場として捉えられていたのでしょう。

かつては地域の人に愛され育てられてきたまちも、現在では外国からの来訪者が増え、徐々に日本のファン層が減少、社会ニーズに合わせてまちの風景も変化し、まちの多様性が消えつつあるように感じられます。

道頓堀が100年後も賑わいのあるまちであり続けられるために、歴史的に蓄積してきた文化的強みを認識・継承しながら、先進的・先鋭的な取り組みを積み重ねることで、唯一無二の存在であり続けることを目指します。

なにわ文化発信基地 道頓堀

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