まちづくりの方針を見据え、これからの中長期な行動計画について以下のとおり整理しました。
これまで放置自転車対策、清掃活動、客引きパトロールなども実施し、一定の成果を上げてきています。こうした活動は今後も建物・土地オーナー、店舗等の積極な参画を得ながら継続的に実施します。
一方で、警備費が商店会の経費を圧迫している現状があります。隣接商店街との警備の共有のほか、外部団体とも連携してグリーンスポットの社会実験を継続的に実施します。
グリーンスポットについては社会実験により違法駐輪の減少効果、独自収益をあげるための広告収入、グリーンスポットを活用したライブなどの収益性等を検証し、常設化に向けて行政・警察協議と等を進めていきます。
現在の道頓堀の魅力は、道頓堀がもつ多様性からもたらされています。インバウンド向けの店舗が増えすぎると、道頓堀の魅力が損なわれ、資産価値を下げる可能性もあります。
中長期的な視点で資産価値の維持・向上させることを目的として、オーナー同士で話し合う場を設け、テナント誘致や看板のマネジメントなどまちの環境を維持するためのルールについて考えていくことが求められます。
オーナー会を定期的に開催し、オーナー同士の懇親を図るとともに、専門家も交えて勉強会をしながらまちのルール化について話し合っていきます。
道頓堀にいつ行っても音楽や演芸、パフォーマンスなどのライブ・エンターテイメントに触れられる場として環境整備を進めます。
商店会、あるいは商店会から委託された外部組織が、路上や店舗の空きスペースなどを借りてライブ等の企画・運営をマネジメントし、市民・企業等のアイデアでさまざまな取り組みが試される環境・体制を整備していきます。
路上については、グリーンスポットの設置等による社会実験から常設化を図って運営していくものとします。
日中の店舗で空いているスペース等を利用して落語会やジャズなどを実施に際して個店間の連携や支援を行います。上記のような体制が整備されれば、商店会や商店会が委託した外部団体で広報や人的紹介などの支援、運営等を行っていくことも考えられます。
ライブ・エンターテイメントの環境や体制の整備が進められれば、松竹座、角座広場、ZAZAなどで行われている劇場の情報が分かり、すべてのチケットが買える場所、各種案内サービスなどを行う拠点の整備等も検討します。
店舗間の交流によるネットワークづくりと道頓堀商店会への帰属意識向上に向けて、店長会を定期開催します。
お互いが挨拶のできる環境をつくり、店舗が連携した合同販促企画や、店舗内でのライブ・エンターテイメントでの人的紹介など、店舗間の情報交換から協力環境をつくっていきます。
また、店舗からの要望に応じて、店舗の営業に活かすことができるような、専門家を招いた勉強会の開催なども展開します。
松竹座等の演芸企業単独では、商店街を練り歩いたり、お店を訪問することが難しい環境があります。エンターテインメントのまち「大阪」の賑わいを維持するために、商店会と松竹座等で協力関係をつくり、お練りやお店訪問などの機会をつくります。
また、ミナミまち育てネットワークや、大阪南料飲観光協会(SRA)、ミナミ商店保存協会など、ミナミの活性化を図っている他の団体との連携を進めます。
環境浄化などのまちづくりに貢献した店舗や関係団体、ライブ・エンターテインメントの創出に貢献した店舗や関係団体などに対して、商店会が表彰する制度を設けます。
受益者負担を原則として、オーナーによる費用負担でまちの活性化やにぎわい創出に係る活動を行う体制を構築します。