これからの100年後も道頓堀が「なにわの文化発信基地」としてにぎわい続けていくために、以下のまちづくり方針を掲げます。
川があり芝居がある風景、個性的な看板が立ち並び、目の前で作られる食のライブ感は、歴史的に蓄積されてきた道頓堀固有の価値であり、見る人を飽きさせない、歩く人を飽きさせない要素となっています。しかしながら、現在、道頓堀でインバウンド客を対象とした店舗が増えつつあり、大阪の人が道頓堀を敢えて訪ねることが少なくなってきています。
大阪の人に愛され通われる場、国内外問わず愛される場にしていくために、建物・土地オーナー、営業店舗がそれぞれの役割をもって、まちの環境を維持・管理し、「品格」を感じられる道頓堀にします。
道頓堀は芝居や音楽、映画がすべて揃っていて、おのずと人が集まる場所でした。劇場は昼夜の入れ替わりのお客さんの熱気で満ち溢れ、まちに闊歩した役者たちもまちに人を惹きつけていました。時代の流れとともに劇場や音楽に興じる場、映画館の閉館など日々楽しめる場が減少してきましたが、現在、新しく生まれ変わった角座広場、とんぼりリバーウォークなどでイベントが行われるようになり、エンターテインメントのまちとして楽しめる場・機会が取り戻されつつあります。
道頓堀がエンターテイメントのまち「大阪」の象徴であり続けるために、劇場、角座広場、とんぼりリバーウォークのほか、各店舗や路上など、さまざまなところで音楽、演芸、アート、パフォーマンスなど、多様な楽しみが提供されるように推進していきます。
まちはみんなの手でつくられるものという原則のもと、商店会活動の基本理念である「和を以って貴し」のこころを持ち、建物・土地オーナー、店舗、スタッフなどのコミュニケーションを図り、一体となってまちづくりに取組みます。まちづくりの財源として、日本でも有数の歩行者数を誇る道頓堀の特性を生かした広告や企業協賛等について確保を進めます。
まちの環境維持のほか、食と演芸の融合や、新たな食の魅力の開拓、アートの取込みなど、新たな取り組みを展開していくにあたって、隣接商店街や種関係団体との連携を積極的に図っていくものとします。